都知事と区長との意見交換会

こんにちは。樋口高顕/ひぐちたかあきです。

東京都は、私たち62区市町村との連携を一層強化し、未来の東京戦略などの推進や令和4年度予算の検討に活かすため、例年、都知事と区市町村長との意見交換や課題共有、要望をさせていただける場を設けています。

コロナ禍にあるため都庁と区役所を結ぶリモート形式で、また港区、新宿区、大田区、渋谷区と合同で行いました。

東京都総務局行政部YouTubeより

当日は小池百合子東京都知事が静養された期間であったため、黒沼靖副知事、村松明典総務局長へ、以下3点の要望、(時間も限られていたので1点目を中心に)、「ウォーカブルなまちづくり」、「地域経済の活性化」、「子どもの教育と人生100年時代」、をさせていただきました。

以下、千代田区から東京都へお話ししたことをご報告します。

1.ウォーカーブルなまちづくり

居心地良い、人中心の空間をつくり、出かけたくなる、歩きたくなるまちを目指すウォーカブルなまちづくり。

千代田区は、それに加え、コロナ禍で深く傷ついた街の復興や回復、エコロジーも含めた持続可能性、コミュニティ、文化芸術、産業の振興など、様々な観点を統合、あるいは横串しにした取組みを推進しています。

これからの道路は、文化芸術、魅力ある商店街などを楽しむ「場」として賑わいを創出するなど、道路や河川、公園は、さらなる活力を生み出す資源であると発想の転換が必要です。

具体的に要望させていただいたのは、ウォーカブルなまちづくりの実現のため、道路空間や河川敷地の弾力的な活用が可能となるような支援です。

区内は、都道の靖国通りが東西に走り、この沿道に、世界有数の古書店街を有する神田神保町があります。地域に根付き街の顔となるような個性的な飲食店も多く、賑わいあり、熟成した雰囲気の漂うまちでございます。この界隈の賑わいを後世につなげるとともに、より歩きたくなるまちに発展させて新たな活力を創出していきたいと考えています。

そのため、この靖国通りに「訪れた方々が滞留できる空間」を創出し、例えば、ストリートファニチャーやパークレットを設置できるようにするなど、都道の道路管理者である東京都には、道路空間の利活用に向けた柔軟な制度運用をお願いしたいと思います。

また業務ビルの機能更新の際には、駐車場の附置義務によって1階部分に駐車場が設置され、賑わいが分断されるケースが有り得ます。駐車場条例や地域ルールなど弾力的な運用も進めていただきたい。

さらに、区内を流れる神田川と日本橋川の水辺空間を有効活用することも重要です。人々がにぎわい、交流するスペースとして、例えば水上デッキなどをしつらえるための河川敷地の占用、護岸形態の工夫のほか、橋詰広場の再整備ができるようなご協力もお願いしたいと思います。

加えて、防災船着き場の整備に伴う舟運活性化を推進していくために、河川占用許可などについてご支援を賜りたいと考えています。

また区内には、都市計画中央公園である日比谷公園があります。賑わいや緑の連続性の創出、回遊性の向上の観点などから、周辺のまちづくりと連携して進めていただくようお願いします。
 

2.地域経済の活性化

地域経済の活性化については、千代田区のいわゆる秋葉原、外神田という地域特性を活かしコンテンツやeスポーツなどを新たな産業の振興としていきたいと考えています。

すでに「スタートアップ・エコシステム・東京コンソーシアム」にも参加し連携していますが、東京の中心である千代田区が、スタートアップの街としてのブランドを国内外に発信していくことは、東京都のスタートアップ都市・東京戦略にとっても重要です。今後も都との連携を強化するとともに、人的・技術的な面など、多面的なサポートをお願いしたいと思います。

3.子どもの教育と人生100年時代

子どもの教育については、コロナ禍を経験した私たちは、教育分野におけるDXを推進し、子どもたちの学びの機会を保障しなければなりません。そしてICT教育を充実し、時代の変化に柔軟に対応し、自ら考え、未来を切り開く人材を育成する必要があります。

人生100年時代については、フレイル対策の理解促進、フレイル対策や介護予防を継続できるような動機付けが重要です。また壮年期の成人病予防から高齢期のフレイル対策や介護予防へと、予防の取組みが変化するタイミングを意識していただくことも必要です。

さらに健康寿命の延伸をめざして、元気な高齢者が身近な地域で、多様な活動ができる居場所などの地域づくりが不可欠です。

東京都総務局行政部YouTube

以上です。

いずれの課題も、都が進める未来の東京戦略と軌をいつにするものです。区と都で適切な役割分担のもと、協力、連携して進めてまいります。

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