こんばんは。樋口高顕/ひぐちたかあきです。
現在開会されている、令和3年 第2回 千代田区議会定例会が6月1日に開会しました。招集挨拶を一部抜粋し、ご報告します。
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さて、私が今年2月8日に千代田区長に就任してから瞬く間に4か月が経ちます。この間、区が直面する様々な区政課題を目の当たりにして、自治体の長としての責任の重さ、区民の皆さまの期待の大きさを改めて痛感させられた貴重な時間でもありました。そうした中でも、とりわけ新型コロナウイルス感染症対策は喫緊の課題であり、これまで経験したことのない社会のしくみを一変するような事態に対して、臨機応変にできうる限りの対応をしてきたというのが私の率直な実感でございます。
急務でありましたPCR検査やワクチン接種の体制づくりや、コロナの影響に伴う生活困窮者の自立支援対策、中小企業者への支援特別資金融資など日々、職員と議論を重ね、知恵を出し合い、スピード感をもって、実施させていただいたところです。
一方、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は私たちに様々な問題を提起しています。
一例を挙げれば、経済の低迷や雇用状況の悪化等から、人々が抱える社会的な孤立や生活の不安が浮き彫りになっています。また、人との接触の抑制等から、デジタル化の推進や働き方の見直しなどが求められています。このたびのコロナ禍、さらにはデジタル化に向けた動きは、これまでの私たちの日常生活を大きく変えることになります。アフターコロナ、ウィズコロナと言われる「新たな日常」を意識しながら、社会全体のあり方が大きく変化していく中で、私たちには、見直すものは見直し、守るものは守る、そして、時代に即した取組を迅速に進めていく必要があります。
私は、区長就任後も限られた時間ではありましたが、区内外のさまざまな現場に足を運び、先進的な取組みや地域の実情を把握してきました。その際、現場で従事する方々の何気ない一言から新たな気づきをいただくこともありました。そこで得られた知見を活かし、コロナ対策はもとより、子育て支援や高齢者対策、環境問題など山積する区政課題の解決に向けて誠心誠意取り組む所存です。地域に足を運ぶという姿勢を基本に、区民の皆さまの切なる期待に応えられるように努めてまいります。
私は「コロナ禍に打ち克ち 千代田の新時代を築く」基本的な姿勢を崩さずに、 6万7千人の千代田区民の命と健康を守る事を最優先とし、千代田区の繁栄と明るい未来へつながる施策の充実に力を注いでまいる決意でございます。引き続きご理解とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
Ⅰ 新型コロナウイルス感染症対策の推進について
《飲食店への対応について》
区内飲食店における感染対策の普及を図り、区民等が安心して利用できる施設を増やす取り組みとして、昨年8月より開始した、適切な感染予防策を実施している飲食店等の認証制度「千代田区新しい日常店」についてですが、令和3年5月25日現在、277施設に認証を行っております。緊急事態宣言解除後の再拡大の防止に向け、認証施設に対し、来客者が店内の換気状況を確認できるCO2センサーの配付を進めており、この秋を目途に全認証施設へ無償提供してまいります。
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《新しい日常における生活応援について》
長引く新型コロナウイルス感染の拡大と、再三にわたる緊急事態宣言の発出によって悪化した現下の状況において、ひっ迫する区民生活を支え、新しい日常における生活応援を図るため、本定例会において、令和3年度一般会計補正予算案第2号をご提案させていただいております。具体的には、新型コロナウイルス感染症の拡大による非接触型社会の状況に鑑み、キャッシュレス決済によるポイント還元事業を実施してまいります。
コロナ禍によってもたされた「新たな日常」においては、デジタル化の流れは、一層加速化されていくものと思われますが、そうした流れの中で、いわゆるデジタルデバイドによる格差が拡大していくことがないよう、デジタルデバイドの是正に配慮しつつ、丁寧に施策を進めていきたいと考えております。また、前年度に引き続き、個店をまとめ、後方支援を行う立場にある商工関係団体に対して、会費減額分を支援するほか、消費喚起のために工夫した取組みへの支援を行うことにより、商工関係団体等を通じた個店への支援も併せて実施します。区民の皆さまの日々の生活における消費活動が地域経済を支えています。
Ⅲ 子どもに関する取組みについて
一方、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、子ども達の生活にも大きな影響を与えています。乳幼児を保育する現場において、保育士はマスクを外すことができず、喜怒哀楽の感情、表情を子どもたちに伝えることに苦労しています。また、学校においても特に音楽や体育、家庭科などは思うような指導ができず、教員も授業のやり方を日々工夫している状況です。さらに「まん延防止等重点措置」や「緊急事態宣言」の期間中は部活動が制限されており、一生懸命に練習を積み重ねて来たにも関わらず、その成果を発揮する場が限定されるといった残念な事態に直面しております。これまで修学旅行や校外学習など、「何年生になったらどこそこに行く」といった、当たり前のように継続してきたことができなくなってしまい、こうした貴重な教育機会が消失されるとは想像すらしておりませんでした。このため、子どもたちに今しかできない、かけがえのない体験活動を行うための代替行事を実施することができないか、教育委員会から各学校長、園長へ検討をお願いしたところでございます。そして、「コロナ禍における日常生活」というものが存在している以上、この現実を受け止め、オンライン学習を含め、昨年度配備した一人一台タブレット端末の更なる活用など、今だからこそできることにチャレンジしていくことが大切ではないかと考えます。
Ⅳ まちの安全・安心について
現在の秋葉原にあたる地域は、明治に秋葉原駅が開業し、交通の要衝となり、まちが発展してきました。また、昭和に入り、青果市場、電気街としても、時代を反映して発展し続けてきました。その後、サブカルチャーのまち、アイドル文化のまちとしても認識されるようになり、現在では「Akiba」様々な魅力が融合した独自の文化を持つまちとして世界的にも広く認知されており、コロナ禍以前は多くの観光客で賑わっていました。このように様々な貌をみせながら発展してきた外神田・秋葉原には様々な人たちが集まってきますが、忘れてはならないのは、この地をふるさととして住み続ける人たち、この地における様々な変遷の中でご商売を続けてこられた人たち、またこの地にある学校や幼稚園で学ぶ子どもたち、そうした秋葉原を生活の場とする人たちの存在です。そうした人たちの懐の深さもあって、秋葉原は、時代ごとに変化を受け入れ、様々な出来事を乗り越えて、多種多様なまちの魅力や安全・安心が絶妙なバランスを保ちつつ成長を続けるまちとなっていました。
しかし、昨今は、このバランスが崩れつつあるように思います。サブカルチャーを装った違法な店舗経営や客引きがあからさまに増加し、街の安全・安心が著しく妨げられているということは、外神田を生活の場とする人たちも、また秋葉原の独自の文化を愛する人たちも、等しく感じているところではないでしょうか。そこで、安全・安心が脅かされるようになってしまった秋葉原に、再び活気と賑わいを取り戻し、地域の方々や来街者に安全・安心を実感していただけるよう、秋葉原の安全・安心のためのプロジェクトを立ち上げます。その取組として、まず、オール秋葉原の活動団体を設立したいと考えております。警察との連携の強化、民間警備員による警戒強化、生活環境改善指導員によるパトロールなどについても検討していきます。また、客引きとして働いている女性たちはおおむね10代後半からハタチ前後の女性であると聞き及んでおりますが、こうした女性へ向けては、東京都の若年被害女性等支援モデル事業に参加していただいている民間団体と連携した声掛けなどのアウトリーチ支援、また違法店舗経営者からの救済活動などにも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
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なお令和3年 第2回 千代田区議会定例会はインターネット中継でご覧いただけます。8日(火)13:00より代表・一般質問、9日(水)13:00より一般質問があります。区議会日程はこちらよりご確認ください。