【千代田区 ワクチン】今こそワクチンの集中投下を!

こんばんは。樋口高顕/ひぐちたかあきです。

東京都は大変厳しい感染状況を迎え、第5波が到来。千代田区も例外ではなく、区民の感染が先週、今週と増えています。そうしたなか、連日報道されているのが余剰在庫の有無、自治体へのワクチン配分削減、それにまつわる接種予約中止や接種開始の延期です。感染拡大の速度が加速する中、肝心要のワクチン接種が後退するという、大変残念な状況にあります。

昨日は、記者懇談会でした。そこで喫緊の対策として申し上げたのは下記の5点です。

  • 1.感染が急拡大している都市圏へのワクチン集中投下 

⇒感染拡大が速いか、若年層のワクチン接種が加速するか。

  • 2.今後の供給量を具体的な数字で示す 

⇒9月末までにという大枠では、基礎自治体の実務、接種計画が立ちにくい。

  • 3.大規模・職域接種の進捗・住民情報を自治体へ提供 

⇒大規模・職域で接種した区民の数が把握できず、必要なワクチン数の見込めない。

  • 4.大規模・職域接種に対して、住民接種である自治体へのワクチン配分増 

⇒ワクチンが豊富にあればチャネル・経路を増やすのは有効。しかし不足するなかでは基本の住民接種に比重を置くべき。

  • 5.昼間人口が多い都心においては、人口に応じたワクチン配分を見直す

⇒千代田区の個別接種では、実に4割以上が区外の方(基礎疾患のある方は住居地以外でも接種可という国の通知による)。このようにワクチンが区外の方に消費されてしまうと人口割されたワクチン配分では区民の分まで廻らなくなる恐れ。

この4ヶ月。都に対しても要望し、適宜、柔軟な対応頂いてきましたが、そもそも東京都へのワクチン絶対数が少ないことが、予約中止や接種開始延期に繋がっています。国は9月末までの供給量を、とのことですが、基礎自治体においては毎月というより毎週、そして一日いちにちが戦いです。

区民の皆さまに寄りそう、現場の最前線にいる千代田区。私たちは総力をあげて隘路を乗り越え、本当に綱渡りながらも、年代毎の段階的な接種や集団接種を基本とした体制構築を始め、区役所が名実ともに一丸となり、そして各関係機関のご協力を頂き、実際を見据えた想定、準備や現場の知恵や工夫や改善、細やかな配慮を重ねに重ねて、どうにかここまで、区民の皆さまへの接種を遅滞なく進めてこれました。

その一方で、23区でも接種の後退が迫られる区があるのは残念でなりません。現下の厳しい局面において、国にはすでにご尽力、検討がさまざま進められていると思いますが、ぜひとも果断で柔軟な対応を願っています。なお、東京都全体の課題というより、とくに都心の中心である千代田区の特有の課題(区民6万7千人、昼間人口85万人など)があります。連携をしている東京都小池知事にも、大変柔軟な対応をして頂いてきました。

一方、国でしか解決できない課題については、現場の情勢、問題意識、声を受けとめ対応頂いたのは河野大臣でした。千代田区はファイザーが足りなくなることを見越して、5月から国と調整を続けてきた結果、全国初となる歯科大学との連携が実現できましたし、基礎自治体の集団接種においてモデルナの利用を早々に認めて頂きました。※結果、不足したためモデルナでの集団接種は中止となったが千代田区は先手で早期に申請していたため、代替としてファイザー9箱が納品された。そのおかげで、千代田区の教職員や保育士など1700名への接種が進み教育・保育の現場、こどもたちの安全と安心が確保され、そして日本歯科大学病院での区民向けモデルナ接種も始まりました。

私たち基礎自治体の現場の声に、ダイレクトに率直に耳を傾け、迅速かつ柔軟に決断頂いた大臣には改めて感謝を申し上げます。引き続き、国には基礎自治体や区民、住民によりそう対応を切に願っています。何としても、この最大の危機を乗り越えたい。関係機関と緊密に連携し、全身全霊で取り組んで参ります。

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